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  • 執筆者の写真叶望

ツノ女子メイドと迷子の少女 あとがき(補足)

更新日:2018年7月17日

ツノ女子メイドと迷子の少女、約二か月に及び全7話にて終了いたしました。

お目通し戴き、誠に有り難うございます。

さて、では今回の物語の補足等々を少しばかり。


まず、ツノ女子メイドの事から。

先輩メイドと後輩メイドが仕えている主人は生き物の生と死を司っている神様になります。

それを象徴するかのように、先輩メイドのツノカチューシャは「生」つまり生き物の誕生などを表すような明るい色合いに。対して後輩メイドのカチューシャは「死」生き物の終わりを表すような色合いになております。髪の毛も色も、それに合わせたように暖色系、寒色系とチョイスしております。

ちなみにこの設定は、完成品のツノカチューシャを見せてもらった時に咄嗟に出来た設定です。



二人が住んでいる主人の屋敷は、生き物が過ごしている地上や死者が逝く天界の狭間にある空間だと思ってくれれば、一番分かりやすいかと。

なので、普通の人間は来れるような場所ではありません。

ではなぜペスマスちゃんは屋敷に迷いこんだのか?

そしてなんでこの屋敷から出ることが出来たのか。



少女はあるお屋敷の住んでいるお嬢様でした。

しかし、思い病を患い生死を彷徨っていました。魂が不安定な状態にあった存在だからこそ屋敷がある空間に迷い込んでしまったという訳です(という事にしてください。)

じゃあなんで記憶も何もない状態で来たのか。

本来なら、通常に人間が入れる場所ではないのでそれそうの負荷は常にかかっています。

なので少しでも負荷から逃れようと記憶をなくしたりと個人差はあるのかと思います。(ここも結構曖昧に決めちゃってました。)

ではどうしたら元いた場所に帰られるのか。そもそも現世にちゃんと帰られるのかなのですが、

言ってしまえば危篤状態の人間がそう長く持つかは難しいラインです。

なので現世に帰られるのかは正直に言って時間との勝負。この屋敷に長くいればいるほど…後はお察しです。

今回のペスマスちゃんは残念ながらというところでしょうか。

では問題の帰る方法なのですが、現世でのやり残したこと、未練を断ち切るほかありません。

じゃあペスマスちゃんの未練はなんだったのか?それもこれから説明を差せて頂きたいと思います。

こちらのお部屋のシーン。

この部屋に入って少女は懐かしいと溢しておりましたが、実はこの部屋の内装、少女が生前過ごした屋敷の部屋とそっくりなのです。

この部屋の内装は迷い込んできた人間に負荷がかからないように、生前過ごした部屋と同じように変わることができるというイメージで書いていました。

生前ずっと過ごしていた部屋ですから忘れてしまっても記憶のどこかでリンクしたのではないかなぁと。



続いてお花畑のシーンですが、ここで少女が屋敷から出られる一つの鍵となります。

生前ではなんの不自由もなくお嬢様として過ごしていた少女は、両親や屋敷のものから深い愛情や物を沢山プレゼントされていたことでしょう。

きっと少女もそれを喜び、いつかはみんなにお返しがしたいと。

しかし病を患いそれが出来なくなってしまい、貰ってばかりで私はなにも与えることができない。

それが彼女の未練だったのではないかなと思います。

なので、この時、自分が作ったものではないにしろ、自分の手からメイドたちに物を初めて与えたということができたので未練から解放される第一歩だったのではないかなと。



続いて、少女が一番最初に迷い込んできた部屋。

本編では、主人のお客様が忘れて行ったもの…だったかなそんな感じのを書いていたと思いますが、実際は、この屋敷に迷い込んできた者たちの記憶の断片。

何も、ペスマス少女がこの屋敷に迷い込んできた人間第一号というわけではないのです。

今回、少女の記憶は本として記されていたそうですが、花畑で起きた未練を断ち切る行為があってこそ、物語が進んだという事で本という形で記したということにしました。



少女が目覚めた花畑のシーンですが、この時、少女はメイド二人から貰ったお守りを付けていません。なぜ?と聞かれたらお守りの効果を発揮したからでしょうか。

空間があやふやな所を通って来たのですからそりゃあ魑魅魍魎がうじゃうじゃといるのではないかと。ですが、そこは神様に仕えているメイドが身に着けていたものですからある程度の邪悪な物は跳ね除けてくれたのではないのでしょうか。

(実際はあれです。つけて撮影をするのを忘れていたから。)



ここで少女に手を差し伸べた黒い影。

この方がメイドたちの主人です。屋敷でなんで少女を連れて行ってあげなかったのかって?

…残業をお家にもって帰っちゃいけませんぜ?お家は休む所ですよ。そうでしょう?



ざっくりとお話しの流れを書いてしまえば、

生と死を司る神様に仕えるメイドの所に迷い込んできた少女。

現世で残した未練を断ち切れたので彼女はようやく天へ還ることができましたとさ。


ということです。はい。

色々と煮詰めたりない部分、粗削りな部分あったと思いますが、何はともあれ完結!です。

ありがとうございました。



Special Thanks


ピンク髪メイド&写真編集:ちょびこさん( @tyuiui )

緑髪メイド&物語執筆:叶望

ペスマス少女&ツノ製作&アシスタント:しばさん( @kabenianaippai ) ツノ製作アカ( @shiba_made )

ペストマスク製作:相澤造形工房さん( http://cyber-genetic00.wix.com/aizawazoukei )

カメラマン:中村沙絵さん( @sae380824 )


読者の皆様方



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